Coffee ticket for the future.

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「今は自宅でコーヒーを楽しんでほしい」という思いを込めて未来に使えるコーヒーチケットを作りました。

当店の通信販売をご利用の方に1枚づつ同封していきます。
遠く離れた場所から注文してくださる方にも、いつかは福岡に遊びに来てほしいし、お店にコーヒーを飲みに来てほしいと思っています。お近くの方でもコーヒー豆を買いに行きたいけど行けない…といった方もいらっしゃると思います。

使用可能期間は、現在のコロナ禍が落ち着きを見せ、外出に自由を感じるようになった時〜無期限 です。コーヒーカウンティ全店舗(存続していれば)でコーヒードリンク一杯をサービス致します。

コーヒーカウンティ各店舗では、コーヒー豆を購入いただくとコーヒードリンクを一杯サービスしています。このサービスコーヒーをテイクアウトされる場合、カップ代を100円頂戴していますが、これはカップのコストの問題や環境に対する意識もありますが、美味しく味わってもらうために、当店で、当店のカップで楽しんでほしいという思いの部分が強いです。

しかし、現在の状況ではソーシャルディスタンスの確保が難しい場合も無いとは言えず、私たちから店内利用を無理におすすめすることはできません。サービス分のコーヒーはこの状況が落ち着いた いつかの時でいいよ、という方にもこのコーヒーチケットをお渡し致します。遠慮なくスタッフにお声がけください。

・チケットのデザインについて
私たちの仕事は私たちだけでは成り立たず、コーヒーを育む土地や人、私たちの元に届くまでに関わる多くの人があってこそです。その思いも込めて、生産地の光景をデザインに用いました。この状況が収まりを見せるまでの間配り続けます。少量づつ製作し、デザインを変えていこうと考えています(少ない種類で終わるに越したことはありませんが…)。一枚目は今年の年初に訪ね、エチオピア、精製所でのハンドピックの様子です。
使えるようになるまで冷蔵庫にでも貼っておいてほしいです。ご自宅で美味しいコーヒーを飲みながら眺め、遠くの国に思いを馳せてほしいです。私たちも今のこの状況を忘れないように、多くを学び、皆さんと共に乗り越えて行きたいと思っています。そして、

¡Nos Vemos! en COFFEE COUNTY.(コーヒーカウンティでまた会いましょう!)

コーヒーチケットの配布は終了しました。

THE ETHIOPIAN ROAST

当店の全く新しい焙煎ライン、その名も THE ETHIOPIAN ROAST をリリースしました。

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THE ETHIOPIAN ROAST はエチオピアで古くから行われているコーヒー焙煎からインスピレーションを得たコーヒーです。 

エチオピアでは一杯のコーヒーを嗜むのにゆっくりとした時間をかけます。まず炭火のコンロで熱した陶板の上にコーヒー生豆を広げ、ヘラで混ぜながら、部屋中に煙が充満し、豆が真っ黒になるまで煎ります。次に煎り上がった豆を木臼に入れ、木の棒で搗いて細かく砕きます。このコーヒー粉とコンロで沸かしたお湯をジャバナという土瓶に入れ、数回沸かし煮出した後、ジャバナを火から下ろし、少し落ち着かせ粉を沈めます。そして漉さずに小さいカップにコーヒーを注ぎ、皆に振る舞います。二煎目、三煎目と飲み終わる頃には2 時間ほどの時が過ぎています――こうした一連の作法は〈コーヒーセレモニー〉と呼ばれ、一般家庭においても行われているエチオピアの伝統的な文化です。
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カヨカミノ農園でのコーヒーセレモニーの様子。上の絵と文字は、この炭のコンロと陶板をモチーフにデザイナーの長尾周平が描いた。

2020年、年始早々にエチオピアを訪ねました。
 エチオピア・カヨカミノ農園のあるあたりはコーヒー発祥の土地にほど近く、原始のコーヒーを体感できる場所です。2年ぶりに訪れたカヨカミノ農園に宿泊し、明くる朝コーヒーをいただきました、コーヒーセレモニーの様式で。
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それは格別でした。朝の光の中、そこで穫れたものを、その土地のやり方で、その場所でいただいたのですから。
 大変感動的な時間、味わいでしたが、少し経って冷静にコーヒー液を評価してみました。カヨカミノ農園のコーヒーは素晴らしく、素材として申し分ない品質ですが、荒っぽく焼かれ、数回も沸騰させられたコーヒーにも関わらず雑味が少なく、コーヒー本来の風味、力強さに溢れ、かつここでしか味わえない野性味を感じる。さらに後味はスッと消えていく。なぜだろう…..。

 
秘密は焙煎にありました。

 コーヒーセレモニーでの焙煎は炭火で火力を調整できないため、豆を
短時間のうちに強火で焼くのが特徴です。その結果、コーヒー豆ひと粒
ひと粒の外側と内側に焼きムラが生じます。表面に強い火力が加わるこ
とで野性味やスパイシーな風味が生まれますが、中心部は深く焙煎され
ていないため、エチオピア豆がもつ果実味が閉じ込められています。出
来上がったコーヒー液からは、この相反するような幅広い味わいが感じ
られるわけです。

 また、強火でしっかり “ 焼き切る”ことにより、残った水分による渋みや
重さがなく、思いのほかすっきりとした後味が生まれます。そのため数
回煮出してもくどい味にはなりません。コーヒー豆への火の伝わり方に、
エチオピアで飲むコーヒーの味わいの秘密があったのです。


これを当店のプロバット焙煎機で再現したのが THE ETHIOPIAN
ROAST です。

 強い火力で焼き切ることでエチオピア豆の持つポテンシャル、複雑さ
を引き出しました。火の力により生まれた力強い風味の中に閉じ込めら
れた果実感は、ビターチョコに包まれた苺のよう。彩る甘いスパイスや
大地の香り、これらが織りなす味わいのグラデーション。しかしなおも
すっきりと消えていく味わいの心地よさを目指し、実現しました。
 原始
のコーヒーの味わいをお楽しみください。


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Cup of Excellence #1 – Honduras 2019

今年も残りわずかとなってきましたが、特別な豆をリリースします。
今年審査員として参加したホンジュラスのカップ・オブ・エクセレンスで見事1位に輝いたコーヒーです、品種はゲイシャ種。

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94.84点と驚異的な点数での優勝ですが、これはカップ・オブ・エクセレンス史上最高得点かと思います。私も全ての審査ステージで一貫して他とは大きく差をつけた点数をつけてきました。

COE1位のコーヒーの取り扱いは当店にとっても初めてのことです。この思い入れのあるコーヒーを少量ですが購入することができ、販売となりました。パッケージも特別仕様の缶入りです。特別な時季に特別なコーヒーを是非!

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カップ・オブ・エクセレンスの模様を少し。

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Honduras COE2019 #1 Finca Santa Lucia 50g

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以下、農園の写真です。

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 このコーヒーの始まりは 、2014年に Erwin Jose Mierisch がパナマから直接持ってきたゲイシャ種をシグアテペケのリオ・ボニート村に位置するサンタ・ルシア農園に植えたことに始まります。この農園は1,650-1,800m に位置しますが、ゲイシャ種においては1,567m に植えられています。
 
 農園面積は約17haで、Geisha の他に、Yellow Paca, Lempira, San Ramon, Orange Bourbon, Red Catuai, SL 28, Laurina などが植えられています。

 農園は Eleane Mierisch によって管理されており、彼らがニカラグアでやってきて結果を残してきたように、品質において最高の結果を得るため、全ての過程において最大限の努力を惜しみなく行なっております。また、「ホンジュラスが素晴らしいコーヒーを産出すること、大変なポテンシャルを持つことに疑いはなく、さらにサンタ・ルシア農園は素晴らしい土壌と微小気候の恩恵を受けている。」と語っています。

農園名:Santa Lucia(サンタ・ルシア)
生産者:Desarrollos Santa Lucia S.A.
生産地域:Rio Bonito, Siguatepeque(シグアテペケ、リオボニート)
品種:Geisha(ゲイシャ)
標高:1,567m
生産処理方法:Washed
フレーバープロファイル : Perfume, Jasmine, Peach, Lemon, Sparkling wine, Bergamot, Black tea, White floral, Transparent, Super Elegant

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COFFEE COUNTY started there.

 森です。今年になってコーヒーに感動することが多いのですが、先日は涙をにじませてしまいました。


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 ニカラグア・エンバハーダ農園、当店の最初期より購入させてもらっていて、当店を長く利用いただいてる方にはお馴染みの銘柄かと思います。COFFEE COUNTY の開店前、私が主に滞在したのがニカラグアです。写真の生産者・セルヒオさんの別の農園、カサブランカ農園に住み込み、約3ヶ月研修させてもらいました。セルヒオさんの所有する3つの農園のうち、最も山深く、アクセスが悪く、困難な環境で、だけど美しく、素晴らしいコーヒーを生み出すのがエンバハーダ農園です。農園までの道のりは大変険しく訪ねるのは大変ですが、一歩足を踏み入れるとわかる特別な環境。森の中に野鳥の声が響き、独特の植生と微小気候が作り出す神秘的な農園です。

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 開店前、産地で買い付けたのがこのエンバハーダ農園とカサブランカ農園で、この二つのコーヒーだけでCOFFEE COUNTY を始めました。以降、毎年訪ね、継続して購入して来ました。エンバハーダ農園は当店を代表する、また最も大切な農園と言えます。

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 毎年エンバハーダ農園とは様々な取り組みをしてきました。しかし、昨年は収穫がなく、その結果もちろんのこと入荷がありませんでした。主な理由は天候不順と、これに関連してくる労働コストの増加です。前述の通り、過酷な環境のこの農園、周辺からのアクセスが悪く、山肌の急斜面にコーヒーの木が植わり、労働環境が厳しいです。昨年は収穫期に天候が悪く(雨が降り、低温)、完熟前のコーヒーチェリーが地面に落ちてしまいました。悪天候により労働環境がさらに悪化、ピッカー(コーヒーの実を手摘みする労働者)のコストが甚大です。ニカラグアの法定のピッカーに支払う金額の2.6倍もの金額でオファーしてもピッカーが集まらなかったということです。結果、コーヒーの実は地面に落ちてしまいます、負のスパイラルです。歩合のいい隣国のコスタリカ(ニカラグアより格段に裕福)に多くのピッカーが流れていってることも要因としてあると思います。

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 そんな昨年を経て、セルヒオさんはエンバハーダ農園を売りに出していました。収穫すらできず、当然の赤字、政治情勢もあり銀行はお金を貸してくれません。コーヒー農家としての存続が大変厳しいなかで手放すしかないという苦渋の決断です。もちろんこの農園が素晴らしいコーヒーを生み出すということはセルヒオさん自身が一番わかっています。ですが割に合わないのです。私も何かできないものかと考えて来ましたが、その場しのぎではダメ、との思いが拭えず時が過ぎました。

 結局現時点まで農園は買い手が見つからず時間が過ぎ、今年も収穫時期を迎えました。今年はいくらかの収穫を得ることができたようで訪ねた際、「これは君のためのコーヒーだ」、と特別なものを用意してくれてました。カッピングの結果、まずまずでしたが極端に高い評価をしたわけではありませんでした。その理由の一つは彼がトライアンドエラーを繰り返し、磨き上げて来たプロセスにあると思います。Triple Fermentation. 3段階の発酵過程を意味します。非常に手間のかかる高コストなプロセスです。なんとも大げさな味のコーヒーを作り出しそうですが、それぞれの発酵過程に彼なりの意味があり、洗練され、かつ複雑な風味を作り出します。しかしこの複雑さゆえ、現地でのカッピングでの非常にフレッシュな状態の場合、真価を発揮できていなかったのだと思います。もちろん並んでいた彼の様々なコーヒーの中では最も評価をしましたが。


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 最近のスペシャルティコーヒーにおいて時折見られるプロセス偏重のインパクトが強いだけのコーヒーではありません。テロアール(土地)とプロセス(人)の掛け合わせで良いコーヒーが生まれます。どちらが欠けても素晴らしいコーヒーは生まれません。セルヒオさんは時折コスト度外視でマニアックになりがちですが…、ここにきて数々の経験から風味の向上と洗練、その両方を獲得しています。

 さて、冒頭の話、涙をにじませたコーヒーですが、先日このエンバハーダ農園のコーヒー2種が入港し、サンプルを取り寄せ、テストローストし、カッピングを行なった、10月28日のことです。こんなに素晴らしい風味になるのか!と感極まってしまいました。エイジング、そして船旅を経て到着した今、素晴らしい風味に変貌していたのです。

 現地での生豆買い付けの際は、その時に出来上がった風味のものをそのまま評価してしまうと到着時あれ?となってしまうことがあります。到着までの時間を逆算して選定、買い付けするようにはしています。ですがこのコーヒーはその想像をはるかに上回りました。

 セルヒオさんにメールをしました。あなたの作ったコーヒーは、これまでのエンバハーダ農園史上最高の出来、僕の買った値段の倍の価値があるよ、と。世界中で最も素晴らしいコーヒーの一つだ、と。

 その前に送ったメールには返信がなく、コーヒー農家を辞めてしまった、もしくは気持ちが切れてしまったのかなと心配していました。ですが上のメールには返信があり、「まだやってるよ」と自嘲気味に、そして「そう言ってくれる人を待ってた、自信になった」と言ってくれました。「もっと上を目指す」とも。

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 依然としてセルヒオさんのコーヒー生産者としての経済状況は厳しいものです。
私はそこで買い付けたこのエンバハーダ農園のコーヒー2種(TF Natural, TF Pulped Natural)を買い付けた金額から算出される価格よりもいくらか高い金額で販売したいと思います。そしてこのコーヒーから得られるすべての売り上げの20% をセルヒオさんに寄付します。

 焙煎も含めクオリティに関しては絶対の保証をします、さらにこの金額以上の価値のあるコーヒーだと約束します。
 

 このコーヒーの20% の売り上げをセルヒオさんに還元した場合、概算では約45万円がセルヒオさんに渡ることになります。この金額は、今回の私の買い付けでセルヒオさんに渡る金額と同等かそれを少し上回るもので、つまりは倍の金額でセルヒオさんからこのコーヒーを買ったのと同等のことになります。その価値が十分にあります。

 しかし、倍の金額で買った場合の価格で今回みなさまに販売しているわけではありません。その場合は今より高い値段で販売せざるを得ません。上記のようにセルヒオさんの作ったコーヒーへの正当な評価と考えてください。

*寄付の結果は、販売終了後、送金が完了次第こちらで報告させていただきます。

 このエンバハーダ農園の2種のプロセスのコーヒーは当店にしかありません。ロースター、伝え手、売り手としての私を信頼し、大変な中このようなチャレンジをし、素晴らしいコーヒーを作ってくれたセルヒオさんを労いたい。ですが、この取り組みによってセルヒオさんの農園経営が上向く、などとは全く思っていません。人助けがしたい、というのとは少し違います。ただ、一人のコーヒー好きとしてはエンバハーダ農園のコーヒーを来年も飲みたいし、ロースターとしては、来年このコーヒーを価値に見合った適正な価格で買いたい、そしてこの素晴らしいコーヒーを来年も皆さんに届けたい!という思いからです。

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 セルヒオさんにこのエンバハーダ農園から来年もまた素晴らしいコーヒーを作ってほしい、そのための一つの励ましになればと思っています。


 
*2019年収穫のエンバハーダ農園のコーヒーは完売しました。ありがとうございました。

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そこにしかない自然と人の手が生み出したとても美しいコーヒーです、是非味わってみてください。

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*追記
2020年2月26日、皆さまからいただいた、エンバハーダ農園に関わる当店の売り上げの20%

合計額 ¥563,846-
換算額 US$5123

上記を、いち早くニカラグアを訪ねた方に預け、セルヒオさんにお渡しすることができました。

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 皆さまの飲まれた一杯一杯が、遠く離れた土地の生産者やコーヒー農園と繋がっています。今回このような取り組みによって皆さまと生産者の間の架け橋となり、僅かかもしれないですが支えになれるということは、大変コーヒー屋冥利に尽きることです。飲んでいただいた皆さま、本当にありがとうございました。

 今年のエンバハーダ農園、多くはないですが収穫できそう、とのことです。私もまた5月頃訪ねる予定です。

素晴らしいコーヒーを、共に、楽しみに待ちましょう!

Peru でブログ再開!?

さてさてブログを開いて見ると最終更新から三年以上経っている訳です、なんてことでしょう!

Cup of Excellence に参加し落札したペルーのコーヒーをリリースしました。

・Cup of Excellence Peru 2018 #4 Finca Candelaria

ペルーの首都 リマで行われた Cup of Excellence 品評会の審査員として参加、そのあと産地行き、大変な旅だった訳ですが、忘れる前に少し振り返りたいと思います。

Cup of Excellence 自体はこのとき2回目の参加、最初は6年前、オブザーバーとして参加したグァテマラでした。開業前にニカラグアを中心に中米に約3ヶ月滞在しましたが、それに先立って参加したのがGuatemala COEでした。それから5年ぶり、2回目のCOEがペルー、そしてペルー自体は初めてでした。以下、COEの模様です。

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受賞者発表のセレモニーは感動的でした。市街の観光地の写真も少々。

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古いエスプレッソマシンもあったり。80歳超えて現役!

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当店ではここ数年、ボリビアにほど近い Puno(プーノ)県サンディア渓谷のコーヒーを取扱いしています。
落札した4位のコーヒーもプーノ県サンディア渓谷アルトイナンバリという場所のそれで、ここにはポテンシャルに満ちた素晴らしいコーヒーがあります。COEへの出品数は少なく全体の2.5% に過ぎないのですが、インターナショナルのセレクションにおいては 11%以上のコーヒーがPuno県産です。他は落ちてもプーノのコーヒーは優秀で落ちない、この数字にポテンシャルの高さが表れています。ではなぜ出品数が少ないのか?ポテンシャルを秘めた土地ながらもロジスティクスに難ありなわけです。これは体験してきました。COE が行われたリマから飛行機でプーノ県の都市、フリアカへ。ここはチチカカ湖近くで有名です。海抜100m程度から一気に3826m。富士山頂を超える標高に降り立ちました。

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一気に荒涼感漂う風景、好きです。チチカカ湖も訪れました。今なお葦で作った浮き島で人々が生活しています。

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サンディア渓谷を目指します。

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最高地点 4707m! ここを超えていかないと行けないのです。帰りは吹雪でした!

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バリバリなデスロード。コーヒーマンにとっては有名なボリビアのそれより危ないとか…、こんなとこをかなりのスピードで往きます。

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リャマです。アルパカもいっぱい居ました。地理の授業で習いましたね!

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インカの末裔が暮らす集落、Cuyocuyo を抜けて。

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サンディアの街に辿り着きます。標高は一気に800m程まで降ります。蒸し暑く南国感、ギャップがすごいんです。。

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生産者を訪ねました。

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お世話になっている地元の農協 CECOVASA を訪ねました。

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残念ながらこの時買い付けたはずの豆は届きませんでした。財政状況が厳しく生産者は他に売ってしまったのです。昨年から継続して購入したロットも…。

こんな風に大変なところですが素晴らしい環境があり、熱心にコーヒーを作っている生産者がいます。当店でリリースするプーノ県サンディア渓谷のコーヒーはリリース中のCOE #4 Finca Candelaria ともう1ロットの予定です。是非みなさんに手にとって欲しいです。

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NEW 4!

ここ数日の間に4種のコーヒーがニューリリースとなりました。

迷わせてしまいますが色々試してほしいですね、少しづつ紹介します。

・El Salvador Finca Santa Elena
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2015年4月、中米・エルサルバドルにて買い付けたロットになります。

コアテペケ湖を望むサンタアナ火山の麓、約60年前にリマファミリーによりはじめられたサンタエレナ農園。同農園は2006年のサンタアナ火山の大噴火による降灰で甚大な被害を受けました。しかし、降灰により地中に豊富な養分を蓄えることができ、新しく有機栽培の農園として生まれ変わりました。
過去カップオブエクセレンスにおいて7回の入賞、2014年にはレインフォレストアライアンスの中米カリブのベスト10農園に選ばれるなど中南米屈指の有機農園となりました。また特筆すべきは、古いコーヒーの木の多い農園ということです。若い木の方が良いという生産者が殆どな中(生産量がどうしても落ちてくることによる部分があると思います)、リマさんは古い木のほうがテイストにおいては優れていると言い、これを大事に良く手入れされています。ワインにおけるぶどう栽培と同じような考え方をされていると思います。

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農園から、良い眺めです。

農園主:Fernando Lima
農園名 : Santa Elena
生産地域:Palo de Campana, Santa Ana
生産国:El Salvador
標高:1,500m-1,800m
品種:Bourbon, Pacas, Caturra
生産処理方法:Fully Washed

フレーバープロファイル:Caramel, Milk chocolate, Mandarin orange, Brown sugar, Velvety, Sweet body, Sophisticated

甘く滑らかな口当たりが素晴らしく温州みかんのような柔らかい果実感のニュアンス、ハニーナッツ、ブラウンシュガーのような優しい甘さが広がります。洗練された上質さ、飲み心地の良さを実感でできるコーヒーです。そしてこれらは有機栽培や古木が多い事と無関係ではないと思えます。

・El Salvador Finca San Cayetano Pacamara
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同じく2015年4月エルサルバドルでの買付けロットですが生産エリアや農園主、品種が異なります。

中米のエルサルバドル、アパネカ-イラマテペック山系に位置、ラファエル・シルヴァさん一家が所有する7ha程の小さな農園ですが、ブルボン種が主体でパカマラ種は僅かな生産に限られています。
パカマラ種の当店での取扱いは久々ですね、大粒でエキゾチックな風味があり人気です。グァテマラのインヘルト農園で一躍有名になりましたが、パカマラ種の生まれ故郷はエルサルバドル、本家の味!?を楽しんで頂きたいです。

特筆すべきは生産者SiCafeのプロセスの丁寧さ。熟度が高く、クリーンな味わいを裏切る事がありません。また、農園主ラファエルさんは常に環境への配慮し、日々精選プロセスの向上を試みています。例えば、コーヒー果肉は全量ミミズコンポストに再利用されています。ここで育ったミミズは畑を耕すのに用いられるというサイクルです。

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パカマラ種の木

生産者:SiCafe(Rafael Silva)
生産地域:Apaneca, Ahuachapan
品種:Pacamara
標高:1,400m
生産処理方法:Washed
フレーバープロファイル : Floral, Grape, Pineapple, Cacao, Rich body, Long lasting

フローラルな印象から、グレープやパイナップルなどのフルーツの印象に続きます。しっかりとした酸の印象と共にボリュームのある甘さがあり良いバランスです。

・Mexico Pante Suspiro, Finca Santa Teresa “ROASTY”
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メキシコはチアパス州コンコルディア集落に位置するサンタテレサ農園、集落の奥まった標高の高い所に位置し、背後には標高2,250mの山があり、そこから流れてくる潤沢な水に恵まれています。
この農園は300haの土地がある比較的大きな規模の農園ですが、この内コーヒーが植えられているのが120ha、これ以外の場所は自然林が保護されています。この自然が農園内の動植物のバランスを保つ役割を果たしています。

“Pante” とはエリアの意味、従来より12のエリアに分かれていた同農園、各エリアのポテンシャルを見るため、昨年初めてエリア毎に収穫し、一番テイストにおいて優れていたのがこの “Pante Suspiro” です。

*この農園では完全完熟チェリーだけを摘み取るように指導しています。このためメキシコのピッカーの平均賃金より5%高い賃金を払っています。

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区画:Suspiro
農園名:Santa Teresa
農園主:AMSA(Manager : Gerson Ortiz)
生産地域:Concordia, Chiapas
生産国:Mexico
標高:1,300~1,528m
品種:Mundo Novo, Pacas, Yellow Caturra
生産処理方法:Fully Washed
フレーバープロファイル:Floral, Chocolate, Caramel, Citrus, Cashew nut, Bright & Rich mouthfeel, Well balance

飲み口から後味まで一貫したチョコレート感にフローラルや柑橘の爽やかさが彩り重層的です。口当たりに厚みがあり、シンプルに美味しいと思わせるバランスの良さがあります。派手なフレーバーはありませんが毎日飽きずに楽しんで頂けるコーヒーです。

・Colombia Finca La Palma “Dark roast”
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ウイラ県南部サンアグスティン市にある5ヘクタールの家族農園のマイクロロット。
サンアグスティン生まれのマルティニアーノ。父親もコーヒー農家で、幼い時からコーヒー栽培を身近に見ながら育ってきました。麻薬組織とコロンビア政府軍の内戦時には、家族を養うため、別の土地で暮らしていたこともありましたが、6年前に自然環境保護団体の協力もあり、譲り受けた土地へ戻ってきました。現在は妻と二人の子供と一緒に農園内に小さいながらも自分の家を建てて暮らしています。二人の子供たちは学校から帰ると父親を手伝って、将来のコーヒー生産者へと成長していき、何世代にもわたって受け継がれていくのです。

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農園名 : La Palma
生産者 : Martiano Ollos, Anatolia Ollos
生産国 : Colombia
位置 : Vereda la Argentina, San Agustin, Huila
標高 : 1,800m
農園面積 : 5ha
品種 : Bourbon, Caturra
生産処理 : Fully Washed

コロンビア、ウィラ地区の中でも伝統的な品種や土壌の残るエリア、綺麗な味わいの中にジャスミンのようなフローラル、ラズベリー、柑橘の香りが溢れています。

*本商品はダークローストです。
素材とローストにより、熟したベリーやキャラメルのような甘い香味、カカオ分の高いチョコレートのようなボディや後味に仕上がっています。深煎りにおいても大事なのは素材の力、ローストに負けない力強い個性を持ったコーヒーです。

Nicaragua Finca La Embajada Lote 402

2015年4月に農園を訪ねたニカラグア エンバハーダ農園より、COFFEE COUNTYのためだけの特別ロット[Lote 402]のリリースです。

IMG_6275相変わらず店名が間違っていますが…

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IMG_4662向かいの急激な斜面に見えるのもコーヒーの木です。

森の2013年の約3ヶ月の中米滞在の期間中、拠点とさせて頂いたのが同じニカラグア ヌエヴァ・セゴヴィア県にあるカサブランカ農園ですが、エンバハーダ農園はカサブランカ農園のオーナー、セルヒオさんが所有する3つの農園のうちの一つであり、その中で規模としては最も小さく、山深く、アクセスの大変な農園です。

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以降、毎年欠かさず訪ねています。それは他にない素晴らしい風味、それを作り出すこの農園の環境、テロワール、生産者の人柄と情熱、培ってきた生産者との取り組み、信頼関係故です。今やどこをとってもコーヒーカウンティにとって欠かせない存在と言えます。

IMG_4680精悍な顔つきの2015年のセルヒオさん

IMG_46854月中旬でもまだ収穫中。

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カメラを向けられて少し微笑んでいます。

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IMG_4678働き手たちの食をまかなう台所

同農園はニカラグアにおいて最も標高の高いエリアにあり、また今年収穫が遅れていたこともあり、訪問時には収穫がまだ行われていました。Lote 402 とは、小規模な同農園の中から、収穫日や栽培区画によって分けられた複数ロットの中から最も素晴らしいと思われるロットを選定したものです。プロセスはセルヒオさんオリジナルのメソッド[Double fermentation pulped natural]、甘さの余韻が一段と増します。

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IMG_4605収穫後のチェリーをパティオに山状に積み、日中水をかけながら約1日。高温・高湿を保ちチェリー内のミューシレージ発酵を促します。その後パルピング、タンク内で再度発酵後アフリカンベッドで乾燥します。

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Nicaragua Finca La Embajada Lote 402 200g

Nicaragua Finca La Embajada Lote 402 400g

ロット名:402
農園名:エンバハーダ
生産者:セルヒオ・ノエ・オルテス
生産地域:ニカラグア-ヌエヴァ・セゴヴィア-モソンテ
品種:レッドカトゥアイ
標高:1,600m~1,650m
生産処理方法:Double fermentation pulped natural
フレーバープロファイル : Floral, Manuka Honey, Raspberry, Blueberry, Caramel, Peach nectar, Creamy mouthfeel, Elegant, Long lasting sweet finish

ピーチネクターのような長く続く甘さの余韻がすばらしく、やはり私にとって1番の思い入れがある、と共に最も好きな味わいのコーヒーです、お試しください。

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九州北部も梅雨入りしました、いかがおすごしでしょうか。

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写真は先日ブルックリン食堂さんで行ったオープンカッピングの模様です。
[写真は参加者の方から頂きました、ありがとうございます]
継続して行って気軽にコーヒーの楽しさを知ってもらう機会を今後も作っていきたいと思います。

ではここでのコーヒーの楽しさとは何?
それぞれのコーヒーが持つユニークな風味です。当店はごく少量の買付け品も多いため、コーヒーのラインナップも入れ替わりが多く、紹介もなかなかきちんとできていませんが…。
南米はコロンビアのCup of Excellenceのロットもサッと無くなってしまいました。オーソドックスながらもやはりCOE、全体的に質の高さを感じさせた26位 San Sebastian、ユーカリやパセリなどのコメントが踊り、「こんなの初めて飲んだ!」と皆に言わせた4位 El Naranjo でした。ごく少量のロットもあるので店頭やWebを細めにチェックいただくと有り難いのですが、その時しかない味わいもまた楽しいものですね。

これらの後で今紹介しているのが、中米・ニカラグアから、お馴染みセルヒオさんのコーヒーです。が、ちょっと特別です。

・Nicaragua El Porvenir JAVA
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当店と繋がりの最も深い生産者としてこれまでエンバハーダ農園、カサブランカ農園と紹介してきましたが、セルヒオさんが所有する3つの農園の一つ、エルポルベニール農園からは初めてのラインナップです。パッケージのモチーフにもしておりますが、農園はホンジュラスとの国境に位置します。あちら側はホンジュラス、こちら側はニカラグア、という具合で日本ではなかなか味わえない感覚です。

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セルヒオさんの農園の中でも最も自然環境に近い農園だと感じます。

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今回は JAVA(ハワ)種という希少な品種の紹介です。

JAVA種…
1706年、インドネシア・ジャワ(JAVA)島からオランダ・アムステルダム農園に一本のコーヒーの樹が持ち込まれました。1700年初頭以降にオランダから世界に伝播することになったのがこの品種です。原種に非常に近いものとされています。

エルポルベニル農園では2010年に初めて植え、2013年はサンプル量程度の収穫、2014年にようやく出荷できる程の量となりましたが非常に少なくCOFFEE COUNTYのために特別に仕立てていただいたロットです。

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ハワ種の苗木

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2年目くらいでしょうか、節や葉が少ない独特のフォルムですね。結実も少なく、決して効率の良い品種ではありません、味は素晴らしいのですが。

農園名:エルポルベニル
生産者:セルヒオ・ノエ・オルテス
生産地域:ニカラグアーヌエヴァ・セゴヴィアーサンフェルナンド
品種:JAVA(ハワ)
標高:1,185m~1,300m
生産処理方法:Double fermentation pulped natural
フレーバープロファイル : White floral , Darjeeling tea , Muscat , Ginger , Sweet lemon , Sparkling wine , Silky , Elegant

ダージリンティー、マスカットやスパークリングワインのような上質な酸を持った素晴らしい透明感のコーヒーです。

・Nicaragua El Porvenir JAVA 200g

・Nicaragua El Porvenir JAVA 400g

やはり他とは一線を画した味わい、大変好評頂いてます。少量の入荷となっており既に半量程となっております、お早めにどうぞ。

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エルポルベニル農園の苗床。こちらはパカマラ種かな

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2015年のセルヒオさん

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農園を管理しているアリエル。こっちの人はカメラを向けるとキリッとした顔します、怒っているわけではありませんよ…

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ここでのお決まりフォトスポット?同行した ABOUT LIFE COFFEE BREWERS の安武君

今年の収穫分も楽しみですね!

Open Cupping on 5/30(sat)

ブログ、ご無沙汰していました、森です
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4月前半は中米のコーヒー産地(ホンジュラス、ニカラグア、エルサルバドル)、そしてつい最近までは甲信越、北関東、特に山梨ではワイナリーを回っていました。コーヒーとワインは関係無いようですが、同じ嗜好品の飲み物、共通する部分も多いと感じます。しっかりとした考え方を持った作り手に会い、味わい、大いに刺激を受けて帰ってきました。今後に活かせる収穫を沢山得てきたと思っています。

さて、ようやく出張も少し落ち着いてきたところで以前からの企画を実行に移せそうです。
オープンカッピングをはじめます。場所はブルックリン食堂さんにて(COFFEE COUNTYより徒歩1分)https://plus.google.com/102580219724762392781/about?gl=jp&hl=ja

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ブルックリン食堂さんは今年の2月の開店以来コーヒーカウンティのシングルオリジン豆を常時3種類備え、適切な抽出により美味しいコーヒーを提供頂いています。「シングルオリジンコーヒーの魅力を気軽に楽しく知ってもらいたい!」というオーナーたっての希望でオープンカッピング開催に至りました。2週間に1度くらいのペースで週末に行っていく予定です。初回は5/30 の土曜日、10:00~11:00 入場無料です、お越し下さい。

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Open Cupping vol.1
2015.5.30(sat) 10:00~11:00
@BROOKLYN SHOKUDO
Admission Free

気軽にシングルオリジンコーヒーの魅力を楽しんでもらう機会であってセミナーではありませんが、カッピング(コーヒーのテイスティング)の手順に沿って行います。予約の必要はありませんが一連の流れがありますので、10:00までに入店いただければと思います。6種類程のコーヒーを飲み比べ頂けます。当日COFFEE COUNTYからは森が出向きます、コーヒーをより楽しんで頂くためのアドバイスを行えればと思います。

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先月回った中米の産地の話もろくにできておりません。コーヒーについては夏以降の入荷時に商品紹介の中でお伝えできればと思いますので今日は雑感を一つ。今回は随分と遠回りしてヨーロッパ経由で往来しました。日本に戻るまでに最後に立ち寄った空港、オランダ、アムステルダムのスキポール空港がとても良かったですね、洗練、かつわかりやすいデサインや配置、機能的で落ち着ける空間。それらが利用者にゆったりした表情をもたらしていました。また訪れたくなる空港でした。

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ではまた近いうちに。

IMPERIAL de La Embajada Nicaragua

エンバハーダ農園より今期のニュークロップがようやくリリースとなりました。

コーヒーカウンティの看板とも言える農園ですが、昨年に引き続き、今年も3月下旬に訪れました。2013年の約3ヶ月の中米滞在の期間中、拠点とさせて頂いたのが同じニカラグア ヌエヴァ・セゴヴィア県にあるカサブランカ農園ですが、エンバハーダ農園はカサブランカ農園のオーナー、セルヒオさんが所有する3つの農園のうちの一つであり、その中で規模としては最も小さく、山深く、アクセスの大変な農園です。

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上の写真のようにこれほどの急な斜面にコーヒーが栽培されている農園はそうありません。2013年訪問時の記事はコチラ

それにしても素晴らしい環境ですね。

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生物多様性に満ちた森が存在し、静かな環境に野鳥の鳴き声が響き渡ります。農園に降り立った瞬間からこの農園は私たちに“特別”であると感じさせます。そしてこの特別な環境こそがが私たちを魅了してやまない味わいを作り出すものだと瞬時に理解させてくれます。

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農園を案内してくれたのが、エンバハーダ農園の責任者Felipe(フェリペ)ですが、農園を回っている間、彼が藪の中にカラーの花を見つけ、刈り取った光景がずっと目に焼き付いていて、コーヒーカウンティのパッケージにあるロゴマークのモチーフとなっています。

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繋がりの深いエンバハーダ農園ですが、今期は農園主セルヒオさんにお願いして、収穫日や栽培区画によって分けられた複数ロットの中から最も優れていると思われるロットを選定させてもらい、コーヒーカウンティのための特別なロットに仕立ててもらいました。

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私(森)が選定した2ロット、いわばエンバハーダ農園のトップロットは農園主セルヒオさんに、それぞれ、インペリアル、ロスアンヘレスと名付けてもらいました。まずはインペリアルからのリリースとなります。

・IMPERIAL de La Embajada Nicaragua 200g

・IMPERIAL de La Embajada Nicaragua 400g

ロット名:インペリアル
農園名:エンバハーダ
生産者:セルヒオ・ノエ・オルテス
生産地域:ニカラグア−ヌエヴァ・セゴヴィア−モソンテ
品種:レッドカトゥアイ
標高:1,600m~1,650m
生産処理方法:フリーウォッシュト
フレーバープロファイル : Floral , Lemongrass , Red Apple , Cacao , Cranberry , Custard , Structure , Velvety , Fragrant

重いタイプのコーヒーでは無いのですが、昨年に増して味わいのボリューム感、 透明感、持続感が増しています。リンゴのような瑞々しい印象から、チョコレートというよりもローストしたてのカカオをかじった時のような風味、奥深い酸が印象的な味わいとなっています。是非お試しいただきたいです。

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